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樹木葬の選び方で後悔しないために。押さえておくべき比較基準

終活を考え始め、「自然に還りたい」「子供に迷惑をかけたくない」という想いから樹木葬を検討される方が増えています。しかし、いざ調べ始めると種類や費用も様々で、何を基準に選べば良いか分からず、お困りではないでしょうか。

この記事では、樹木葬の基本的な知識から、後悔しないための選び方のポイント、種類別の費用相場、メリット・デメリットまで詳しく解説します。あなたとご家族が心から納得できる、最適な樹木葬を見つけるための具体的な比較基準がきっと見つかるはずです。

そもそも樹木葬とは?人気の理由を解説

樹木葬がなぜこれほどまでに注目されているのか、その理由を解説します。これは、墓石の代わりに樹木を墓標とし、故人を自然に還すという考え方に基づいた新しい埋葬の形です。価値観の多様化する現代において、多くの人に選ばれています。

その人気の背景には、継承者問題を解決できる点や、伝統的なお墓に比べて費用を抑えられるといった現実的なメリットがあります。

樹木を墓標とする自然志向の埋葬方法

樹木葬とは、墓石の代わりに桜やハナミズキなどの樹木をシンボルとして、その周囲にご遺骨を埋葬する方法です。「最後は豊かな自然の中で安らかに眠りたい」と願う方々の想いを形にした、自然志向の供養スタイルと言えるでしょう。

墓石がないため、一般的なお墓のイメージとは異なり、明るく開放的な霊園が多いのも特徴です。四季折々の木々や草花に囲まれながら、穏やかな気持ちでお参りができます。

永代供養との違いと関係性を知ろう

樹木葬と永代供養は混同されがちですが、意味合いが異なります。樹木葬は「埋葬の方法」を指し、永代供養は「霊園が永続的にお墓を管理・供養してくれる仕組み」を指します。樹木葬の多くは、この永代供養が付いているプランです。

つまり、樹木葬は永代供養というサービスを含んだ埋葬方法の一つと理解すると分かりやすいでしょう。これにより、お墓を管理する後継者がいなくても安心できるのです。

後継者がいなくても安心できるのが人気の理由

現代社会では少子化や核家族化が進み、「お墓を継ぐ人がいない」「子供に管理の負担をかけたくない」という悩みが深刻化しています。樹木葬が人気を集める大きな理由は、この後継者問題を解決できる点にあります。

ほとんどの樹木葬には永代供養が含まれており、霊園が責任を持って管理と供養を続けてくれるため、無縁仏になる心配がありません。この安心感が、多くの方に選ばれる決め手となっています。

ライフスタイルの変化に合った新しい供養の形

人々の価値観は時代と共に変化し、供養の形も多様化しています。「家」単位で代々受け継ぐ伝統的なお墓だけでなく、より個人を尊重した供養を望む声が増えました。樹木葬は、そうした現代のライフスタイルに合致した選択肢です。

宗教や慣習にとらわれず、自分らしい最期を選びたいという想いに応える、新しい時代の供養の形として広く受け入れられています。まさに、多様な生き方を反映したお墓と言えるでしょう。

後悔しない樹木葬の選び方5つのポイント

樹木葬選びで後悔しないためには、いくつかの重要な比較基準があります。ご自身の希望やご家族の状況と照らし合わせながら、慎重に検討することが大切です。特に、埋葬方法や立地、管理体制は必ず確認しましょう。

これから紹介する5つのポイントを押さえることで、自分たちにとって本当に満足のいく樹木葬を見つけることができます。一つずつ丁寧にチェックしていきましょう。

埋葬方法の種類で選ぶ(個別・集合・合祀)

樹木葬のご遺骨の埋葬方法には、主に3つのタイプがあります。それぞれ費用やプライバシーの度合いが異なるため、ご自身の希望に合ったものを選ぶことが重要です。個別に埋葬されたいのか、費用を抑えたいのかを考えましょう。

ご家族とよく話し合い、どのタイプが最適かを決めることが、後悔しないための第一歩です。

埋葬方法 特徴 費用相場
個別型 一本のシンボルツリーの下に個別の区画で埋葬される。 50万円~150万円
集合型 一つの大きなシンボルツリーの周りに、他の方々と一緒に埋葬される。 20万円~60万円
合祀型 シンボルツリーの下に、他の方々のご遺骨とまとめて埋葬される。 5万円~20万円

霊園の立地と環境で選ぶ(里山型・公園型)

樹木葬の霊園は、大きく「里山型」と「公園型」に分けられます。里山型は自然豊かな環境が魅力ですが、都市部から離れていることが多いです。一方、公園型はアクセスが良く、設備が整っているのが特徴です。

誰が、どのくらいの頻度でお参りに行くのかを想定し、無理なく通える場所を選ぶことが大切です。樹木葬の詳しい埋葬方法なども参考に、現地見学で周囲の環境や雰囲気を必ず確認しましょう。

宗教や宗派の有無を確認して選ぶ

多くの樹木葬霊園では、宗教や宗派を問わずに受け入れています。無宗教の方や、特定の宗派に属していない方でも安心して申し込むことができるため、選択肢が広がるのが大きなメリットです。

ただし、お寺の境内にある樹木葬など、一部では宗旨・宗派が問われる場合があります。希望する霊園が見つかったら、契約前に宗旨・宗派の条件を必ず確認しておくようにしましょう。

管理体制と将来の供養内容で選ぶ

永代供養付きの樹木葬であっても、契約期間や供養の内容は霊園によって様々です。一般的に13回忌や33回忌などを区切りとし、その後は合祀墓に移されるケースが多く見られます。

契約期間が終了した後のご遺骨の扱いや、年間の管理費にどのような供養が含まれているのかなど、長期的な視点で管理・供養の計画を確認しておくことが、将来の安心につながります

家族や親族の理解を得て選ぶことも大切

樹木葬は比較的新しい埋葬方法のため、ご親族の中には伝統的なお墓を望む方がいらっしゃるかもしれません。自分だけで決めてしまうと、後々トラブルの原因になる可能性もあります。

なぜ樹木葬を選びたいのか、その想いや理由を丁寧に説明し、お参りに来てくれる家族や親族の意見も尊重しながら、全員が納得できる形を見つけることが重要です。

樹木葬の種類とそれぞれの費用相場

樹木葬の費用は、その種類や立地、埋葬方法によって大きく変動します。一般的に、都市部から離れた里山型は費用が抑えられ、アクセスの良い公園型は高くなる傾向にあります。予算を考える上で、まず種類ごとの特徴を知ることが大切です。

ここでは代表的な樹木葬の種類と、それぞれの費用相場を解説します。ご自身の希望する環境と予算のバランスを考えながら、最適なタイプを見つけましょう

自然豊かな環境で眠る里山型の特徴と費用

里山型は、山の斜面などを利用し、できるだけ自然の景観を活かして作られた樹木葬です。最大の魅力は、広大な自然に抱かれて眠れることであり、都会の喧騒から離れた静かな環境を望む方に適しています。

費用相場は20万円~80万円程度と、比較的抑えられていることが多いです。ただし、交通アクセスが不便な場所もあるため、お参りのしやすさを事前に確認することが欠かせません

お参りしやすい都市近郊の公園型の特徴と費用

公園型は、霊園の一角や都市近郊の公園のような場所に整備された樹木葬です。交通アクセスが良い場所に作られることが多く、駐車場や休憩所などの設備が整っているため、誰でも気軽にお参りしやすいのが利点です。

費用相場は40万円~100万円程度と、里山型に比べると高くなる傾向があります。利便性と管理の行き届いた美しい環境を重視する方におすすめです。

桜の木などシンボルツリー型の特徴と費用

「桜の木の下で眠りたい」といった希望を叶えるのが、特定の樹木を墓標とするシンボルツリー型の樹木葬です。桜のほか、ハナミズキや紅葉など、霊園によって様々な木の種類が選べます。

埋葬方法によって費用は大きく異なり、合祀であれば数万円から、個別区画であれば100万円を超えることもあります。故人やご自身の好きな木を選ぶことで、より特別な想いを託すことができるでしょう。

費用内訳(永代供養料・埋葬料など)の確認

樹木葬の費用を比較する際は、提示された総額だけでなく、その内訳をしっかり確認することが重要です。一般的に費用には、永代供養料、埋葬料、銘板の彫刻料などが含まれています。

後から追加費用が発生しないよう、契約前に管理費がいつまで必要なのか、費用に何が含まれているのかをリストで確認しましょう

  • 永代使用料(区画の使用権)
  • 永代供養料
  • 埋葬料(納骨作業費)
  • 銘板・彫刻料
  • 年間管理費(生前契約の場合など)

樹木葬のメリットと知っておくべきデメリット

樹木葬には多くの魅力がありますが、一方で知っておくべきデメリットや注意点も存在します。メリットだけに目を向けて契約してしまうと、後で「こんなはずではなかった」と後悔することになりかねません。

ここでは、樹木葬のメリットとデメリットの両面を公平にお伝えします。良い点と注意点の両方を理解した上で、ご自身にとって最適な選択かをご判断ください

継承者不要で費用を抑えられるという利点

樹木葬の最大のメリットは、やはり継承者がいなくても安心な点です。永代供養によって霊園が管理を続けてくれるため、子供や孫に墓守の負担をかける心配がありません。これは、現代の家族形態に非常にマッチしています。

また、墓石を建立する必要がないため、一般的なお墓に比べて初期費用を大幅に抑えられるという経済的な利点も、多くの方にとって大きな魅力となっています。

自然に還れるという大きな精神的メリット

「最後は土に還り、自然の一部になりたい」という願いを持つ方にとって、樹木葬は理想的な埋葬方法です。墓石という無機質なものではなく、生命の象徴である樹木に見守られて眠ることに、大きな精神的満足感を得られます。

四季の移ろいを感じられる美しい環境は、故人を偲ぶ場所として、遺されたご家族の心にも安らぎを与えてくれるでしょう。これが樹木葬ならではの大きなメリットです。

一度埋葬すると遺骨が取り出せない等の実態

樹木葬のデメリットとしてまず挙げられるのが、ご遺骨の扱いです。特に合祀型の場合、他の方のご遺骨と一緒に埋葬されるため、後から特定のご遺骨だけを取り出すことは不可能になります。お墓の改葬(お引越し)などを考えている場合は注意が必要です。

また、個別の墓石がないため、手を合わせる対象が共有のシンボルツリーとなり、従来のお墓参りのイメージとは異なる点も、人によってはデメリットと感じるかもしれません。

親族の理解が得にくい場合の注意点

樹木葬は社会的に認知されてきましたが、年配の親族などの中には、墓石のある伝統的なお墓を重んじる方も少なくありません。「お墓参りをした気がしない」といった意見から、反対されるケースも考えられます。

こうした考え方の違いは、後々の親族間のトラブルに発展しかねません。なぜ樹木葬を選びたいのかを丁寧に説明し、事前に合意形成を図っておくことが、円満な供養のために非常に大切です。

樹木葬を契約するまでの流れと確認事項

自分たちに合った樹木葬を見つけ、実際に契約するまでには、いくつかの段階を踏む必要があります。焦って決めるのではなく、一つひとつの手順を丁寧に進めていくことが、満足のいく選択につながります。

ここでは、資料請求から契約に至るまでの具体的な流れと、それぞれの段階で確認すべき重要項目を解説します。この流れに沿って進めることで、手続きの全体像を把握し、安心して準備を進められるでしょう

資料請求と霊園の見学でしっかり比較検討

まずはインターネットやパンフレットで情報を集め、気になる霊園をいくつかピックアップしましょう。複数の霊園から資料を取り寄せることで、費用やサービス内容を客観的に比較することができます。

そして、必ず行ってほしいのが現地見学です。写真だけでは分からない霊園の雰囲気、管理状態、日当たり、周辺環境などを自分の目で確かめることが重要です。実際にお参りする際の交通アクセスも体感しておきましょう

契約内容で必ず確認すべき重要項目

契約を結ぶ前には、契約書の内容を隅々まで確認し、不明な点はすべて質問して解消しておきましょう。特に以下の項目は、後々のトラブルを避けるために必ずチェックすべき重要事項です。

口頭での説明だけでなく、書面で内容を保証してもらうことが大切です。

  • 費用総額:追加料金が発生する可能性の有無
  • 埋葬場所:区画の正確な位置
  • 契約期間:期間終了後の遺骨の扱い(合祀の時期など)
  • 管理・供養:年間管理費の有無と、その内容
  • 使用ルール:お供え物やお線香の使用可否

生前契約のメリットと手続きの方法

ご自身が元気なうちに、お墓のことを決めておく「生前契約」を選ぶ方が増えています。生前契約には、自分の意思を確実に反映できるだけでなく、遺される家族の精神的・経済的な負担を軽減できるという大きなメリットがあります。

手続きは、霊園を見学して申し込み、契約内容を確認して契約を結ぶ、という流れが一般的です。自分らしい最期を迎えるための準備として、前向きに検討してみてはいかがでしょうか

まとめ:自分に合った樹木葬を選ぶために

樹木葬選びで後悔しないためには、まずご自身の価値観やライフスタイルを明確にすることがスタート地点です。「自然の中で静かに眠りたいのか」「家族がお参りしやすい場所が良いのか」など、譲れない条件を整理してみましょう。

その上で、本記事で紹介した「埋葬方法」「立地」「費用」「管理体制」といった比較基準を元に、複数の霊園を検討することが大切です。最終的には現地へ足を運び、ご自身の目で確かめて、心から納得できる場所を選んでください

樹木葬の選び方に関するよくある質問

樹木葬を選ぶ際の欠点やデメリットはなんですか?

樹木葬の主なデメリットは、一度合祀されるとご遺骨を取り出せなくなる点です。また、個別の墓石がないため、従来のお墓参りの感覚とは異なり、手を合わせる対象が共有のシンボルツリーなどになる場合があります。

さらに、比較的新しい埋葬方法であるため、ご親族の中には理解を示さない方がいる可能性も考慮しておく必要があります。事前の話し合いが重要です。

樹木葬にかかる費用の平均はいくらですか?

樹木葬の費用は、埋葬方法や立地によって大きく異なりますが、全国的な平均相場は約20万円から80万円程度です。ご遺骨を個別に安置する個別型は高めに、他の方と一緒に埋葬する合祀型は安くなる傾向があります。

また、都市部からのアクセスが良い公園型は比較的高く、自然豊かな里山型は費用を抑えやすいです。契約時には総額だけでなく、管理費などの内訳も必ず確認しましょう

樹木葬は永代供養とは違うものですか?

樹木葬と永代供養は、それぞれ意味が異なります。樹木葬は「樹木を墓標とする埋葬方法」のことで、永代供養は「霊園が永続的に管理・供養を行うサービス」のことです。両者は別々の概念ですが、関係性は非常に深いです。

現在提供されている樹木葬プランの多くは、継承者がいなくても安心できるように、永代供養のサービスが含まれています。そのため、セットで考えられることが一般的です。

お墓を持たない最も安い埋葬方法はありますか?

お墓を持たない埋葬方法の中で、費用を最も抑えやすいのは「合祀墓(ごうしぼ)」です。これは、血縁関係のない多くの方々のご遺骨を、一つの大きなお墓や納骨堂に一緒に納める方法です。費用は5万円~30万円程度が目安です。

樹木葬の中でも、ご遺骨を骨袋から出して他の方と一緒に埋葬する合祀プランは、比較的安価な選択肢となります。費用を最優先に考える場合は、合祀という選択肢を検討すると良いでしょう

樹木葬が近年人気を集めている理由はなんですか?

樹木葬が人気を集めている理由は主に3つあります。第一に、お墓を管理する後継者が不要な「永代供養」が付いている点です。第二に、墓石を建てないため、一般的なお墓に比べて費用を抑えられる経済的なメリットがあります。

そして第三に、「最後は自然に還りたい」という自然志向の価値観に合致している点です。これらの理由が、現代のライフスタイルや考え方の変化とマッチしているため、多くの方に選ばれています

  • この記事を書いた人

浅田 尚行

「終活を身近に」を目標に掲げ、ライフエンディングに関するあらゆる疑問や不安を解消し、メリットやデメリットを分かりやすくお伝えすることで、新たな一歩を後押ししています。誰もが安心して未来を考えられるよう、わかりやすさと心に寄り添う情報提供を大切にしています。【資格:終活ガイド資格1級、3級ファイナンシャル・プランニング技能士】

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