
はじめに:香典返しにカタログギフト、贈られた側の評判は?
ご遺族の方は、心身ともにお疲れのなか、葬儀後のさまざまな手続きや香典返しの準備を進めなければならず、大変なことと存じます。特に香典返しは、故人がお世話になった方々へ感謝を伝える大切な品物。だからこそ、品物選びに悩まれる方は少なくありません。
近年、多くの方に選ばれているのが「カタログギフト」ですが、「相手に失礼にあたらないか」「手抜きだと思われないか」といった評判が気になり、決断できずにいる方もいらっしゃるでしょう。この記事では、贈られた側の本音の評判を交えながら、カタログギフトが失礼にあたらない理由、そして失敗しないためのマナーや注意点を詳しく解説します。
【結論】香典返しにカタログギフトは失礼ではない!その理由を解説

結論から申し上げますと、香典返しにカタログギフトを贈ることは、決して失礼にはあたりません。むしろ、現代のライフスタイルに適した、心のこもったお返しの選択肢として広く受け入れられています。
弔事の贈り物として多くの方に選ばれているのには、明確な理由があります。ご遺族の方も、贈られる側も、双方にとってメリットがあるこの選択について、まずは安心できる理由から見ていきましょう。
理由1:相手が本当に欲しいものを選べるという最大の配慮になるから
香典をくださった方々の年齢、性別、家族構成、そして好みは様々です。全員に喜んでいただける品物を一つひとつ選ぶのは、非常に難しいことです。
その点、カタログギフトは、受け取った方がご自身の好きなもの、本当に必要なものをご自身のタイミングで選べるという大きなメリットがあります。食品や雑貨、日用品など豊富なアイテムの中から選ぶ楽しみも贈ることができ、「相手の好みを尊重する」という最大の配慮になります。
理由2:ライフスタイルが多様化し、贈答品の定番として定着しているから
かつては「お茶」や「海苔」などが香典返しの定番でしたが、現代では人々の暮らしも多様化しています。特定の品物を贈っても、相手の家庭では使われなかったり、すでに持っていたりすることも少なくありません。
カタログギフトは、結婚式の引き出物や内祝いなど、あらゆる贈答シーンで定番の品物として定着しています。そのため、香典返しでカタログギフトを受け取っても違和感を覚える方は少なく、一般的な選択肢として安心して贈ることができます。
理由3:宗教・宗派を問わず安心して贈れるから
香典返しでは、宗教・宗派によって避けるべき品物があるなど、独自のしきたりやマナーが存在します。その点、カタログギフトは掲載されている品物の中から相手に選んでもらう形式のため、贈る側が宗教上のタブーを心配する必要がありません。
どのような宗教・宗派の方に対しても安心して贈ることができるのは、ご遺族にとって大きな安心材料となるでしょう。特に弔事専用のカタログギフトは、表紙デザインも落ち着いており、安心して利用できます。
【贈られた側の本音】香典返しカタログギフトの良い評判・悪い評判

実際にカタログギフトを受け取った方は、どのように感じているのでしょうか。ここでは、贈られた側の本音である「良い評判」と「悪い評判」の両方をご紹介します。両方の意見を知ることで、品物選びのヒントが見えてきます。
良い評判|「選ぶのが楽しい」「実用的なものが手に入った」
良い評判として最も多いのが「自分で好きなものを選べて嬉しい」という声です。普段自分では買わないような少し高級なグルメや、欲しかったブランドのキッチン雑貨など、豊富な選択肢の中から選ぶ楽しみそのものが贈りものになる点が評価されています。
また、「ちょうど必要なものと交換できて助かった」「好みに合わないものをもらうより実用的でありがたい」といった、実用性を重視する意見も多く見られました。
悪い評判|「欲しいものがない」「交換手続きが面倒」
一方で、少数ながらネガティブな評判も存在します。「掲載されている商品に欲しいものがなかった」「好みのジャンルが少なかった」という品揃えに関する不満の声です。特に、特定の趣味を持つ方や、すでに多くのものを持っている方からは、魅力的に映らない場合があるようです。
また、ご高齢の方などからは「インターネットでの申し込み方法が分かりにくい」「ハガキを投函するのが手間で、つい忘れてしまう」といった、交換手続きの煩雑さを指摘する声も聞かれます。
「がっかり」させない!悪い評判を避けるためのカタログギフト選びのコツ
悪い評判を避けるためには、カタログギフト選びに少し工夫を凝らすことが大切です。
まず「欲しいものがない」と思わせないために、グルメ、インテリア、ファッション、体験型ギフトなど、幅広いジャンルを網羅した総合カタログを選ぶのが基本です。また、ご年配の方へ贈る場合は、有名ブランドの食品や老舗の逸品など、品質が確かなものが多く掲載されているカタログが喜ばれます。
手続きの面では、電話での申し込みに対応しているカタログを選ぶといった配慮も有効です。
これだけは押さえたい!香典返しの基本マナーと注意点

カタログギフトを選ぶ前に、まずは香典返しに関する基本的なマナーを確認しておきましょう。故人に代わって感謝の気持ちを伝えるためにも、失礼のないよう、相場や贈る時期、のし、挨拶状などの決まりごとをしっかりと押さえておくことが重要です。
香典返しの相場は「半返し」から「3分の1」
香典返しの金額相場は、いただいた香典の「半返し(2分の1)」から「3分の1」程度が一般的です。例えば、10,000円の香典をいただいた場合は、3,000円~5,000円程度の品物を用意します。
ただし、一家の働き手を亡くした場合や、高額の香典をいただいた場合などは、3分の1返し、あるいは4分の1返しでも失礼にはあたりません。相手との関係性や地域の慣習も考慮して、予算を決めましょう。
贈る時期は忌明け法要から1ヶ月以内が目安
香典返しを贈る時期は、忌明けの法要後、無事に終えた報告とお礼を兼ねて贈るのが正式なマナーです。仏式では「四十九日」、神式では「五十日祭」、キリスト教式では「追悼ミ-サ」や「召天記念式」の後、1ヶ月以内を目安に相手の手元に届くように手配しましょう。
最近では、葬儀当日に品物をお渡しする「当日返し(即日返し)」も増えていますが、その場合でも高額の香典をいただいた方へは、後日改めて差額分の品物を贈るのが丁寧です。
のしの選び方と表書きの書き方【宗教別】
香典返しに掛ける「のし(掛け紙)」は、宗教・宗派によって異なります。水引は、二度と繰り返さないようにとの意味を込めて、黒白または双銀の「結び切り」を選びます。表書きは、薄墨で書くのが丁寧とされています。
- 仏式:「志」や「満中陰志」(主に関西地方)
- 神式:「偲び草」
- キリスト教式:「偲び草」や「感謝」など(のしを掛けない場合も多い)
下段には喪家の姓を記載します。
挨拶状で感謝の気持ちを丁寧に伝える
香典返しには、必ず挨拶状を添えるのがマナーです。挨拶状には、葬儀への参列や香典へのお礼、無事に忌明けの法要を終えたことの報告、そして香典返しの品物を贈る旨を記載します。直接お渡しできない方へ感謝の気持ちを伝えるための大切な役割を果たします。
ギフト専門店などでは、定型文の挨拶状を無料で用意してくれるサービスが充実しているので、ぜひ活用しましょう。
注意点:香典返しで避けるべき品物(タブー)
香典返しにはふさわしくないとされる品物、いわゆる「消えもの」ではない品や、縁起を想起させる品は避けるのが一般的です。
- 四つ足生臭もの:肉や魚など。
- お祝い事を連想させるもの:お酒、昆布、鰹節など。
- 商品券や現金:金額が直接的に分かってしまうため、目上の方へは失礼にあたるとされています。(ただし、近年では合理的な選択として許容される場合もあります)
カタログギフトであれば、相手がこれらの品物を選ぶ可能性はありますが、贈る側としてはタブーを避けることができるため安心です。
評判の良い香典返しカタログギフトの選び方【5つのポイント】

ひとくちにカタログギフトと言っても、その種類は様々です。贈る相手に「センスがいいな」と心から喜んでもらうためには、どのような点に注目して選べばよいのでしょうか。ここでは、評判の良いカタログギフトを選ぶための5つのポイントをご紹介します。
ポイント1:贈る相手の年齢層や家族構成に合わせる
カタログギフトを選ぶ上で最も大切なのは、贈る相手のことを考えることです。
例えば、ご年配の方向けであれば、上質なグルメや伝統工芸品などが充実したカタログを。若いご夫婦向けであれば、おしゃれなインテリア雑貨や人気スイーツが豊富なカタログが喜ばれるでしょう。
相手の顔を思い浮かべながら、その方の暮らしに寄り添った一冊を選ぶことが、満足度を高める鍵となります。
ポイント2:グルメ・雑貨・体験型など掲載ジャンルの豊富さで選ぶ
「欲しいものがない」という事態を避けるためにも、掲載されている商品のジャンルは重要です。定番のグルメやスイーツ、ファッション雑貨はもちろんのこと、温泉旅行や食事券といった「体験型ギフト」が掲載されていると、選ぶ楽しみがさらに広がります。
特定のジャンルに特化したカタログも良いですが、相手の好みが分からない場合は、なるべく幅広いジャンルを網羅した総合カタログを選ぶのが安心です。
ポイント3:安っぽく見えない表紙デザインや品質も重要
カタログギフトは、お礼の気持ちを伝える品物です。カタログ自体の品質も贈り物のうちと考え、落ち着きのある上品な表紙デザインのものを選びましょう。
弔事専用に作られたカタログは、和風で品のあるデザインが多く、香典返しに最適です。また、掲載されている写真の美しさや、紙の質感なども、カタログ全体の高級感を左右する重要な要素になります。
ポイント4:挨拶状や送料など付帯サービスの充実度をチェック
品物そのものだけでなく、付帯するサービスも比較検討の重要なポイントです。特に、挨拶状の無料作成サービスや、のしの対応、個別配送の可否などは、ご遺族の負担を大きく軽減してくれます。
複数の送り先へまとめて注文する場合、送料が無料になるサービスを提供しているお店も多くあります。こうしたサービスを上手に活用することで、スマートに香典返しの手配を進めることができます。
ポイント5:信頼できる百貨店やギフト専門店を選ぶ
大切な香典返しは、信頼できるお店で購入するのが一番です。
高島屋や三越伊勢丹といった老舗百貨店や、リンベル、シャディ、ハーモニックといったギフト専門店は、品質の高い商品を厳選しており、万が一の際の対応も丁寧で安心です。
弔事のマナーに精通したスタッフが在籍していることも多く、分からないことがあれば相談に乗ってもらえるという心強さもあります。
おすすめ香典返しカタログギフト3選

ここでは、これまで解説してきた選び方のポイントを踏まえ、多くの方から実際に選ばれ、評判も良い人気のカタログギフトを3つ厳選してご紹介します。どのカタログも弔事専用の配慮がされており、安心して贈ることができる品物です。
シャディ「アズユーライク」
業界最大級の品揃えを誇るシャディの「アズユーライク」は、世代や性別を問わず、あらゆる方に喜ばれる総合カタログギフトの決定版です。
国内外の有名ブランドのアイテムから、産地直送の新鮮なグルメ、上質な日用品まで、圧倒的な商品掲載数が魅力。価格帯も豊富に揃っているため、予算に応じて最適なコースを選べます。
「欲しいものがきっと見つかる」という安心感で、多くの方から選ばれ続けている人気のシリーズです。
おこころざし.com「沙羅(さら)」
弔事ギフト専門店の「おこころざし.com」で販売されている「沙羅(さら)」は、香典返しに最適な弔事専用のカタログギフトです。和風で落ち着いた表紙は、お悔やみの気持ちを伝えるのにふさわしい品格を備えています。
掲載されているのは、老舗の銘菓や職人の技が光る工芸品など、年配の方にもご満足いただけるような質の高い品物が中心。丁寧な暮らしを提案するようなアイテムが厳選されており、感謝の気持ちがまっすぐに伝わります。
挨拶状などのサポートも万全で安心して贈ることができます。
ハーモニック「和(なごみ)」
ハーモニックの「和(なごみ)」も、弔事専用として人気の高いカタログギフトシリーズです。その名の通り、日本の「和」をテーマに、全国各地の美食や名品、伝統の品々を厳選して掲載しています。
特にグルメのラインナップには定評があり、食にこだわりのある方にもきっと喜んでいただけるでしょう。表紙や誌面のデザインも美しく、ページをめくる時間そのものを楽しんでもらえます。
品質とデザイン性の両方を重視したい方におすすめの一冊です。
香典返しカタログギフトはどこで買うのがいい?購入場所を徹底比較

カタログギフトを購入できる場所は、百貨店の店頭からインターネット通販まで様々です。それぞれにメリット・デメリットがあるため、ご自身の状況に合わせて最適な購入場所を選びましょう。
百貨店(高島屋・三越など)|相談できる安心感とブランド力
高島屋や三越伊勢丹といった百貨店のギフトサロンでは、専門の販売員に直接相談しながら商品を選べるのが最大のメリットです。実物のカタログを見ながら、のしや挨拶状に関する細かな疑問にも答えてもらえます。百貨店の包装紙で届くというブランドイメージも、特に目上の方への贈り物として安心感があります。ただし、インターネット通販に比べて価格の割引は少ない傾向にあります。
ギフト専門店(リンベル・シャディなど)|弔事向けサービスの充実度
リンベルやシャディなどのギフト専門店は、カタログギフトの品揃えが非常に豊富です。特に香典返しのような弔事ギフトに強く、挨拶状の文例が豊富に用意されていたり、宗教・宗派に応じた丁寧なサポートが受けられたりと、サービスが充実しています。オンラインストアも運営しており、インターネットからの注文も手軽。初めて香典返しを用意する方にとっては、最も頼りになる選択肢の一つです。
ネット通販(楽天市場・Amazonなど)|手軽さとポイント還元
楽天市場やAmazonなどの大手ECモールでも、多くのカタログギフトが販売されています。最大のメリットは、店舗に出向くことなく、24時間いつでも注文できる手軽さでしょう。また、ECモール独自のポイント還元が受けられたり、割引価格で販売されていたりすることもあり、費用を抑えたい場合に魅力的です。ただし、挨拶状などの細かなサービスは店舗によって対応が異なるため、購入前によく確認する必要があります。
まとめ:相手を想う気持ちが伝わるカタログギフトで、心のこもった香典返しを

この記事では、香典返しで贈るカタログギフトの評判やマナー、選び方について解説しました。カタログギフトは決して「手抜き」ではなく、相手の好みやライフスタイルを尊重する、現代に即した心のこもった贈り物の形です。
大切なのは、贈る相手のことを想い、その方に喜んでもらえそうな一冊を選ぶこと。そして、マナーに則ったのしや挨拶状を添えて、故人への生前の厚情に対する感謝の気持ちをきちんと伝えることです。この記事が、あなたの不安を解消し、心のこまった香典返し選びのお役に立てれば幸いです。
香典返しのカタログギフトに関するよくある質問

香典返しにカタログギフトを贈るのはマナー違反になりますか?
いいえ、マナー違反にはなりません。相手に好きなものを選んでもらえるという配慮から、現在では香典返しの定番の品物として広く受け入れられています。ただし、感謝の気持ちを伝えるためにも、必ず挨拶状を添えて贈るようにしましょう。
香典返しの金額相場はいくらが適切ですか?
いただいた香典の金額の「半返し(2分の1)」から「3分の1」が一般的な相場とされています。例えば10,000円の香典をいただいたら、3,000円~5,000円程度の品物をお返しするのが目安です。地域の慣習や相手との関係性によって調整してください。
香典返しで贈ってはいけない品物(タブー)は何ですか?
「四つ足生臭もの」と呼ばれる肉や魚、お祝い事を連想させるお酒や昆布、鰹節などは避けるのがマナーです。また、金額がはっきりと分かってしまう商品券や現金も、特に目上の方へは失礼にあたることがあるため注意が必要です。
もらって嬉しい香典返しはカタログギフト以外に何がありますか?
悲しみを洗い流すという意味合いから、お茶やコーヒー、石鹸、洗剤といった「消えもの」が定番です。また、不幸を拭い去るという意味で、タオルなどの日用品もよく選ばれます。相手の好みが分かっている場合は、少し高級な焼き菓子なども喜ばれます。
カタログギフトはどこで購入するのがおすすめですか?
初めてで不安な方は、弔事マナーに詳しい専門スタッフに相談できる「百貨店」や、挨拶状などのサービスが充実している「ギフト専門店」での購入が安心です。手軽さや価格を重視するなら「ネット通販」も便利な選択肢となります。