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大谷本廟の納骨方法|手続きの流れから費用・注意点まで解説

大切な方の遺骨を、由緒ある大谷本廟に納めたいとお考えではないでしょうか。しかし、いざ準備を始めようとすると「どんな手続きが必要なの?」「費用はどれくらいかかる?」など、分からないことばかりで不安に感じてしまいますよね。

この記事では、大谷本廟の納骨方法の種類から、具体的な手続きの流れ、費用、服装のマナーや注意点まで詳しく解説します。この記事を読めば、必要な準備が明確になり、安心して故人様をお見送りできるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。

大谷本廟とは?親鸞聖人が眠る場所

大谷本廟は、浄土真宗の宗祖である親鸞聖人が眠る場所であり、全国の門徒にとって非常に大切な聖地です。多くの方が、故人の遺骨の一部をここに納めることで、親鸞聖人のそばで安らかに眠ってほしいと願っています。

浄土真宗本願寺派の門徒の心の拠り所

大谷本廟は、京都市東山区に位置する浄土真宗本願寺派(お西さん)の本山の飛地境内(とびちけいだい)です。親鸞聖人のご遺骨が安置されていることから、全国の門徒にとって「心の拠り所」として深く信仰されています

年間を通じて多くの方がお参りに訪れ、先祖や故人を偲ぶ大切な場所となっています。境内には親鸞聖人の木像を安置する「明著堂」や、納骨を受け付ける「本廟会館」などがあり、厳かな雰囲気に包まれています。

大谷本廟と大谷祖廟の違いも知っておこう

大谷本廟とよく似た名前の場所に「大谷祖廟(おおたにそびょう)」があります。こちらは真宗大谷派(お東さん)の宗祖廟であり、浄土真宗本願寺派(お西さん)の大谷本廟とは異なる宗派の施設です。

どちらも親鸞聖人を祀る大切な場所ですが、所属する宗派によって納骨先が異なります。ご自身の宗派がどちらであるか、菩提寺などに確認し、間違えないように注意しましょう。

大谷本廟への納骨方法は主に3種類

大谷本廟への納骨には、大きく分けて3つの方法があります。故人の遺骨をどのように供養したいか、またご自身の希望に合わせて選ぶことが大切です。それぞれの方法に特徴があるため、内容をよく理解しておきましょう。

親鸞聖人と同じ場所に眠る祖壇納骨

祖壇納骨(そだんのうこつ)は、親鸞聖人のご遺骨が安置されている「明著堂」の近くにある納骨所に、喉仏などの遺骨の一部(分骨)を納める方法です。多くの遺骨と一緒に合祀されるため、一度納骨すると返却はできません

親鸞聖人のそばで眠ることができる、最も伝統的な納骨方法として知られています。合祀されることに抵抗がなければ、永代にわたって供養される安心感を得られるでしょう。

納骨壇に遺骨を安置する無量寿堂納骨

無量寿堂納骨(むりょうじゅどうのうこつ)は、境内にある納骨堂「無量寿堂」の納骨壇に、骨壺のまま遺骨を安置する方法です。個別で安置されるため、他の遺骨と一緒になることはありません

大きさや形式の異なる様々な納骨壇が用意されており、ご予算や希望に合わせて選ぶことができます。一定期間ののち合祀されるプランもありますので、事前に詳細を確認することが重要です。

一般の墓地と同じ形式の大谷本廟墓地

大谷本廟の境内には、一般の霊園と同じような墓地も用意されています。ここに墓石を建立し、家族のお墓として代々受け継いでいくことができます。すでにお墓をお持ちの場合は、そちらに納骨することになります。

新たに墓地を契約する場合は、永代使用料や管理費、墓石の建立費用などが必要となります。墓地納骨の際は、事前に石材店へ墓石の開閉を依頼しておく必要があります。

大谷本廟の納骨手続きと当日の流れ

大谷本廟での納骨をスムーズに進めるためには、事前の準備と当日の流れを把握しておくことが不可欠です。必要な書類や申し込み方法を事前に確認し、落ち着いて故人様をお見送りできるようにしましょう。

納骨に必要なものと書類を準備しよう

大谷本廟での納骨には、事前に準備すべき書類や持ち物があります。特に所属寺院の住職による署名・捺印が入った「納骨届」は必須です。当日忘れると手続きができませんので、必ず確認しましょう。

その他、一般的に必要となるものは以下の通りです。

  • 遺骨
  • 納骨届(所属寺院で発行)
  • 火葬許可証または埋葬許可証(全骨を納める場合)
  • 納骨懇志(費用)
  • 数珠

納骨の申し込み方法と事前の予約

大谷本廟への納骨は、基本的に所属する菩提寺を通して申し込みます。まずは菩提寺の住職に納骨の意向を伝え、必要な「納骨届」を発行してもらいましょう。住職が手続きを代行してくれる場合もあります。

菩提寺がない場合は、大谷本廟へ直接相談することも可能です。納骨の日時については、事前に予約が必要な場合がありますので、大谷本廟の受付に問い合わせて確認しておくと安心です。

受付から納骨までの当日の手順を解説

当日は、準備した遺骨や書類などを持参し、本廟会館1階の総合受付で手続きを行います。受付で納骨懇志を納め、「ご案内用紙」を受け取ります。その後、職員の案内に従って指定の納骨場所へ移動します。

納骨場所では、僧侶による読経が行われ、お勤めに合わせて焼香・合掌礼拝をします。納骨が終わった後は、親鸞聖人が祀られている明著堂などを参拝し、故人を偲びましょう。所要時間は30分程度です。

大谷本廟の受付時間と駐車場アクセス

納骨の受付は、本廟会館1階の総合受付で行います。受付時間は午前9時から午後4時までとなっていますが、時期によって変更される可能性もあるため、事前に公式サイトなどで確認することをおすすめします。

お車で向かう場合は、大谷本廟の駐車場を利用できます。ただし、お盆やお彼岸などの繁忙期は大変混雑するため、公共交通機関の利用も検討しましょう。最寄り駅は京阪「清水五条」駅です。

気になる大谷本廟の納骨にかかる費用

大谷本廟への納骨を検討する際、多くの方が気になるのが費用面ではないでしょうか。納骨方法によって費用は大きく異なるため、事前に目安を把握し、予算に合わせて計画を立てることが大切です。

納骨方法ごとの費用の目安を紹介

納骨にかかる費用は、選ぶ方法によって大きく異なります。最も一般的な祖壇納骨の場合、12万円以上が費用の目安とされています。これは永代供養の費用も含まれていることが多いです。

詳しい費用の内訳は以下の表を参考にしてください。

納骨方法 費用の目安 備考
祖壇納骨 12万円~ 喉仏などの分骨を合祀
無量寿堂納骨 数十万円~数百万円 納骨壇の大きさや場所による
大谷本廟墓地 別途見積もり 永代使用料、管理費、墓石代など

納骨懇志の相場と袋の表書き

大谷本廟に納める費用は「納骨懇志(のうこつこんし)」と呼ばれます。これは一般的なお布施にあたるもので、感謝の気持ちを込めてお渡しします。金額は納骨方法によって定められているため、受付で確認しましょう

納骨懇志は、白無地の封筒か不祝儀袋に入れて準備します。袋の表書きは、上段に「納骨懇志」または「御布施」と書き、下段に申込者の氏名をフルネームで記入するのがマナーです。

費用を最も抑えられる納骨方法は?

費用をできるだけ抑えたい場合は、複数の遺骨と一緒に合祀される「祖壇納骨」が最も経済的な負担が少ない選択肢となります。個別の納骨壇や墓石が必要ないため、初期費用を大幅に抑えることが可能です。

ただし、祖壇納骨は一度納めると遺骨を取り出すことができない点に注意が必要です。親族とよく相談し、全員が納得した上で方法を決定することが、後のトラブルを避けるために重要です。

失敗しないための納骨時の服装と注意点

故人を敬い、厳粛な気持ちで納骨式に臨むためには、服装のマナーや事前に知っておくべき注意点があります。特に浄土真宗ならではの考え方や、菩提寺との関係性は重要ですので、しっかりと確認しておきましょう。

納骨式に参列する際のふさわしい服装

大谷本廟での納骨式に参列する際の服装は、基本的に喪服または準喪服(ブラックスーツや黒のワンピースなど)が望ましいです。故人への敬意を示すため、派手な色やデザイン、アクセサリーは避けましょう。

平服でと案内があった場合でも、ダークカラーのスーツやワンピースなど、控えめな服装を心がけるのがマナーです。足元も黒の革靴やパンプスを選び、清潔感のある身だしなみで参列しましょう。

知っておきたい浄土真宗の納骨の考え方

浄土真宗、特に本願寺派では、故人の遺骨を分骨する習慣があります。特に仏様の姿をされた喉仏の骨(喉仏骨)を大切にし、本山である大谷本廟に納めるのが伝統的なならわしです

これは、故人が親鸞聖人のもとで安らかに眠り、阿弥陀如来の教えに触れられるようにという願いが込められています。この四十九日前の納骨など、時期についての考え方も含め、宗派の教えを理解しておくことが大切です。

菩提寺がある場合は住職への相談が必須

菩提寺(所属しているお寺)がある場合は、大谷本廟への納骨を自己判断で進めてはいけません。まずは菩提寺の住職に納骨の意向を伝え、相談することが何よりも重要です。後のトラブルを避けるためにも必ず連絡しましょう。

住職は、納骨届の発行だけでなく、手続き全般についてのアドバイスやサポートをしてくれます。故人やご先祖様を大切に供養してきた菩提寺との良好な関係を保つためにも、丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。

墓じまいをした後の遺骨も納骨できる

近年増えている墓じまいをした後のご遺骨も、大谷本廟に納骨することが可能です。お墓の承継者がいないなどの理由で墓じまいをした際の、新たな供養先として選ばれています

その場合は、通常の書類に加えて、墓じまいの手続きで発行された「改葬許可証」が必要になります。手続きが複雑になることもあるため、事前に大谷本廟や専門家によく相談しましょう。

まとめ:大谷本廟の納骨は手順の確認から

この記事では、浄土真宗本願寺派の聖地である大谷本廟への納骨について、方法の種類から手続き、費用、注意点までを解説しました。大切な故人を親鸞聖人のもとへお見送りするためには、事前の準備が何よりも大切です。

納骨方法を決め、菩提寺に相談し、必要な書類を揃えるなど、一つひとつの手順を丁寧に進めましょう。この記事で得た知識をもとに、故人様にとってもご遺族にとっても心に残る、滞りのない納骨を実現してください

大谷本廟の納骨に関するよくある質問

大谷本廟に納骨するための手続きは?

まず所属の菩提寺に相談し、住職の署名・捺印が入った「納骨届」を発行してもらいます。当日はその納骨届と遺骨、火葬許可証(全骨の場合)、納骨懇志を持参し、本廟会館の総合受付で手続きを行います

菩提寺がない場合は、大谷本廟に直接問い合わせて相談することが可能です。事前に電話などで必要なものを確認しておくと、当日の手続きがスムーズに進みます。

納骨にかかる費用の目安はいくらですか?

納骨費用は選択する方法によって大きく異なります。喉仏などの分骨を合祀する「祖壇納骨」の場合、12万円以上がひとつの目安となります。個別に安置する「無量寿堂納骨」は数十万円からとなります。

この費用は「納骨懇志」としてお納めします。詳しい金額については、所属寺院または大谷本廟の受付に直接お問い合わせください。

墓じまいした後の遺骨も納骨できますか?

はい、納骨できます。墓じまいに伴って取り出したご遺骨の新たな受け入れ先として、大谷本廟を選ぶ方は少なくありません。その際には、通常の必要書類に加えて「改葬許可証」の提出が求められます

墓じまいの手続きは複雑な場合があるため、石材店や行政書士などの専門家、そして大谷本廟の窓口によく相談しながら進めることをおすすめします。

納骨式に避けるべき日はありますか?

仏教の教えでは、六曜の「仏滅」や「友引」などを気にする必要はないとされています。そのため、納骨式の日取りに宗教上のタブーは特にありません。ご遺族や親族が集まりやすい日を選んで問題ないでしょう。

ただし、お盆やお彼岸の時期は非常に混雑が予想されます。落ち着いて納骨式を執り行いたい場合は、繁忙期を避けて日程を調整するのが賢明です。

遺骨を自宅に置き続けても大丈夫ですか?

ご遺骨を自宅で安置し続ける「手元供養」は、法律上問題ありません。しかし、故人の供養やご自身の気持ちの整理のためにも、いずれかのタイミングで納骨を検討することが望ましいでしょう

納骨はお寺や霊園で行うのが一般的ですが、最近ではお坊さんを呼ばない納骨の形式を選ぶ方もいます。ご自身やご家族が納得できる形を見つけることが大切です。

  • この記事を書いた人

浅田 尚行

「終活を身近に」を目標に掲げ、ライフエンディングに関するあらゆる疑問や不安を解消し、メリットやデメリットを分かりやすくお伝えすることで、新たな一歩を後押ししています。誰もが安心して未来を考えられるよう、わかりやすさと心に寄り添う情報提供を大切にしています。【資格:終活ガイド資格1級、3級ファイナンシャル・プランニング技能士】

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