お葬式に喪主は不可欠。喪主が不在のお葬式なんて、聞いたことがありませんよね。親のお葬式をする時に誰が喪主を担うのかは、事前にその配偶者や兄弟姉妹で話し合って決めておくべきです。
でも「喪主はどうやって決めればいいのか」「長男であればやるのが当たり前なのか」など疑問に思うことは多いのではないでしょうか。また「喪主と施主はどう違うの?」「喪主の役割って具体的に何?」と聞かれてもすぐに答えるのは難しいと思います。
そこでこの記事では、喪主に関する気になるアレコレについて解説します。自分が喪主になる場合はもちろんのこと、兄弟姉妹に任せる場合でも一読しておくと安心です。
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喪主をやりたくない、誰がやるべきなのか?
喪主は配偶者や長男、あるいは長女がやるのが普通。漠然とそんな風にイメージをしている人も少なくないでしょう。確かに世間一般的には、お葬式の喪主といえば上の三者のいずれかが担うケースが圧倒的に多いと言えます。
しかし、喪主をやらなければいけない人に決まりはありません。
喪主を決めるのには、法律的なルールはありません。故人の家族が相談し、喪主を決めます。故人が生前に喪主を指定している場合は、できる限り希望にそうようにしましょう。
例えば、長男と次男、どちらも親のお葬式に列席する場合、次男が喪主であったとしても問題はありません。家族で話し合ってそう決めたのであれば、なおさら問題はないでしょう。
ただ1つだけ気にしておきたいのは、周りからすれば「なぜ、長男がいるのに次男が喪主をしているのだろう?」と思う人もいることです。なので「それなりの理由」はあって然るべきでしょう。
やりたくないならそれなりの理由がない限り、長男が喪主をしないのは世間的には示しがつかないかもしれません。
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喪主と施主の違いは?同じではない?
お葬式には喪主の他に「施主」という役割があるのをご存知でしょうか?
知っていたとしても「喪主と施主は同じようなもの?」「具体的には何が違うの?」と、おそらく施主についてはハッキリとはよくわからない人が大半だと思います。
「喪主」とは:
お葬式の全体を取り仕切り、会葬者や僧侶への対応をする遺族の代表者のこと。
「施主」とは:
文字通り「お布施をする人」、つまりお葬式の費用を負担する人のこと。
喪主と施主の意味は上記の通りで、本来はそれぞれ役割が異なるものです。
ただ、配偶者が喪主を担う場合は、ほぼ例外なく施主も兼任することになります。また、配偶者がいない場合も、同様に喪主を担う人(長男など)が施主を兼任することが多いです。
施主も、喪主と同じように「この人がやらなければいけない」といった決まりはありません。
また、施主だからといってお葬式の費用を全額負担しなくても問題ありません。お葬式の費用は誰が負担してもいいし、全ての相続人の同意さえあれば、相続財産からお葬式の費用を支払うことも可能です。
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喪主はこう決めよう
喪主は「配偶者」「長男」「長女」のいずれかが担うのが一般的ですが決まりはありません。事前にその配偶者や兄弟姉妹でよく話し合って、最もふさわしい人を選ぶべきです。
ふさわしいというのは、例えば「次男が親と同居していて家業も継いでいたとすれば、長男よりも次男の方が喪主を担うのにふさわしい」と考えることもできます。
また、喪主になる人はお葬式の時だけでなく、その後のことも考えた方がいいでしょう。本来、喪主になるということは、お墓や位牌、仏壇などを引き継ぐことも意味するからです。
菩提寺があればそちらとのお付き合いは必須になりますし、三十三回忌(または五十回忌)まで続く法要を取り仕切ることもしていかなければいけません。
喪主の役割
- お墓や位牌、仏壇を引き継ぐ
- 菩提寺とのこれからのお付き合い
- 三十三回忌(または五十回忌)まで続く法要を取り仕切る
これら全てをできる人が、喪主になるのが理想的です。
ちなみに喪主がそれら全てを引き継ぐ場合は、その兄弟姉妹はあらゆる面で喪主をサポートしていくことが大切になります。
菩提寺とのお付き合いには継続的なお布施が必要ですし、新たに仏具を買い揃えなければならない場合はその分だけ出費がかさみます。喪主は兄弟姉妹を代表してそれらを継承していくわけですから、遺産相続をする際にはそういった喪主の経済的負担も十分に考慮するべきでしょう。
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お葬式での喪主の役割は?
喪主はお葬式の全体を取り仕切る遺族の代表者でありますが、具体的には以下の4つが喪主としての役割になります。
- お葬式の準備における各種事項の決定と連絡
- 菩提寺への連絡と対応
- 会葬者への挨拶と対応
- お葬式全体の監督
喪主の役割①:お葬式の準備における各種事項の決定と連絡
事前の打ち合わせの中で、お葬式のプランや仏具の内容、食事や返礼品の内容や数量といったことを決めていかなければいけません。
他にも、
- 弔事を誰に頼むか
- 香典は誰が管理するか
- 世話役は誰に頼むか
- 供花・供物をどうするか
- 会葬礼状の文面をどうするか
といったことも併せて検討したり、準備を進めていったりする必要があります。
とはいっても、やらなければいけないことは全て葬儀社が案内してくれるので、特に心配することはありません。また、当然ですが、これら全てを喪主1人でやる必要はありません。兄弟姉妹や信頼できる人に相談したり、役割分担をしたりしながら1つずつ進めていきましょう。
喪主の役割②:菩提寺への連絡と対応
菩提寺があれば、お葬式の日程が決まった時点で連絡を入れなければいけません。これも葬儀社が指示してくれるはずなので、特に心配はいらないでしょう。
お葬式が終わったらお布施を持ってお礼の挨拶に伺います。今後のお付き合いのこともあるので、これらは全て喪主自身が担当した方がいいでしょう。
喪主の役割③:会葬者への挨拶と対応
喪主はお葬式を通して、あらゆる場面で会葬者に向けて挨拶の言葉を述べる必要があります。
お葬式の形式や地域によっても違いがありますが、具体的には
- 通夜の最後
- 通夜振る舞いの最後
- 出棺前
- 告別式の最後
- 精進落としの前
で挨拶が必要なので、事前に葬儀社に「いつ挨拶があるのか」を確認して内容を考えておいた方がいいでしょう。
また、それぞれの式の前後には会葬者と会話をする機会も多くなるため、終始気苦労が絶えないといった状況も覚悟しておくべきでしょう。
喪主の役割④:お葬式全体の監督
良い葬儀社に任せておけば、お葬式の進行について気にすることなく、故人との別れに集中できるはずです。
ただ、そうはいっても、喪主であれば全体を見渡して何か問題はないか、会葬者に対して失礼なことは無いか、といったことを常に頭のどこかで気にしておかなければいけません。
特に香典の管理は重要なので(それを喪主が担当しなくてもいいのですが)、信頼できる人に任せて取り扱いには細心の注意を払うべきです。また、世話役を葬儀社ではなく組の人(近所の人など)に依頼したのであれば、その人たちへの気遣いも忘れないようにしたいものです。
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最後に:喪主へのアドバイス
「喪主って大変・・・」
「自分にできるか自信がない・・・」
「可能なら喪主をやりたくない・・・」
おそらく、真面目な人ほどそう感じるのではないでしょうか。確かに喪主は準備しなければならないことが多く、様々な部分で気を遣うので、決して楽な役割とはいえません。
だからこそ、周りに信頼できる家族がいるなら、全てを1人で抱え込むよりも「何でもかんでも巻き込んでしまう」くらいの気持ちでいた方がいいでしょう。
あとは良い葬儀社を見つけ、不安なことは全てお葬式のプロに聞いてしまった方が遥かに効率的で安心なのは間違いありません。もし葬儀社が決まっていないのであれば、この機会に葬儀社探しも始めることをおすすめします。
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